井筒の軒行灯
井筒のカタログの裏表紙には、六角形のガス灯のような形のロゴマークが使われています。これは、軒行灯(のきあんどん)とか軒灯(けんとう)とか呼ばれるもので、京都市下京区の(株)井筒の旧社屋の軒に取り付けられていたものをモデルにしています。軒行灯は、今でも京都では古くから商売をなさっているお店や料亭の軒に置かれているのを見ることができます。
明治時代の看板
明治時代に、ガス灯や電気照明が取り入れられた時に、ハイカラな看板として流行しました。西洋のガス灯に日本の伝統的様式を融合した独特なデザインとなっており、四角や六角のものがあります。材質は金属部分が銅、屋号が入っている面はガラスで、時代がたつにつれ銅に緑青がふいて渋い色合いになります。職人がひとつひとつ手作りしたもので、当時はたいへん高価なものだったといいます。
井筒の軒行灯は、井筒グループの各本社ビルに、明治時代のオリジナルを再現したものが、取りつけられています。